社長からのご挨拶


早くも1980年代に、ドイツで最も人口の多い州であるノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州で政治に携わる人々は、建設業界において環境に配慮した取り組みをより適切に定着させる必要性を認識していました。そこで、エネルギー効率と資源活用効率の高い建築のための研究開発センターを設立するという構想が生まれました。それがエコセンターNRWです。

エコセンターNRWは1991年に設立されて以来、環境に配慮した建築技術、再生可能な原材料の使用、また低エネルギー建物の建設に関する知識を収集し、それを建物の専門家に伝えることに積極的に取り組んできました。エコセンターNRWの強みは、これらの知識を建築家や土木技師が研修において学ぶことができ、建設業界を積極的に形成する人々にサステナブル建設の専門知識を伝授していく点にあります。こうした建築専門家の知識向上に加えて、エコセンターNRWは、サステナブル建築の好事例となる建築物をプランニングし、それを積極的に提案していく活動をしています。

エコセンターNRWは、2008年以来日本でも活動しています。石川県とは、住宅の省エネルギー化に連携して取り組んでいます。そのために、2010年に日本初となる建物エネルギー性能証明書を発行し、普及協会を設立、このエネルギー証明書の発行に携わることのできる建築専門家を多く育成してきました。また、国土交通省とは長年にわたり良好な関係を築いてきました。これは、エコセンターNRWが、ベルリンと東京の建設省庁間の専門分野の学術的交流を促していることによります。この交流は、建物のエネルギー消費削減のために、日本とドイツの間で解決策を見出すことを目的としています。このような解決策は、政治的対策だけでなく、革新的な技術アプローチにもあります。エコセンターNRWの顧客には、ドイツや日本からの企業も数多く含まれます。未来の建築プロダクトで成功を収めるためには、サステナビリティのトレンド、現在および将来の建築政策措置、技術開発を考慮する必要があります。 エコセンターNRWはそのための支援をし、そして、お客様と共に適切な解決策を考えていきます。皆様が思い描く建物が、将来的に経済的利益と環境への配慮の両方を満たす建物となることを保証します。

 

代表取締役社長

ラウシェン マンフレッド